お知らせ

利用可能な福祉サービスについて

自立支援医療制度
自立支援医療制度とは、障害者自立支援法第52条に基づく精神科の通院医療公費負担制度です。指定の医療機関(当院は指定医療機関となります)で医療を受けた場合、自己負担額が1割となり、所得に応じて月額自己負担上限額が決められます。
申請には自立支援医療支給認定申請書の記入に加えて、担当医師の診断書(当院で作成いたします)、市民税額を証明できる書類などが必要です。詳しくは、担当の役場(和歌山市の方は和歌山市保健所、市外の方は各担当市役所)に問い合わせしてください。
精神障害者手帳
精神障害者手帳は、精神保健および精神障害者福祉に関する法律第45条に基づく制度で、病気の経過、症状に応じて精神障害者手帳を申請することが可能です。障害の等級は、診断書や病気の経過に基づいて決定されます。詳しくは、担当の役場(和歌山市の方は和歌山市保健所、市外の方は各担当市役所)に問い合わせしてください。なお、上記の自立支援医療制度と同時申請を行うことが可能です。
障害年金
障害年金は、精神障害あるいは知的障害、身体障害の発病時において、20歳未満、あるいは年金加入があった方について、発病してから1年半を経過し、症状が固定したとされる時点で、申請が可能となります。年金の等級については、病状に応じて異なります。申請には、現在の担当医師の診断書のほかに、初診時の診断書も必要となります。詳しくは、担当の年金機構に問い合わせをしてください。
介護保険サービス
介護保険は、認知症をはじめ、精神障害や身体障害のために介護サービスを必要とする方について、65歳以上(疾病によってはそれ以下の年齢でも適用)になった時点で利用できる制度です。申請は担当役所の介護保険課に行う必要があります。申請後、主治医意見書の提出と担当者による面接を経て、介護認定(要支援から要介護まで)が行われ、それによって利用できるサービスが決定します。詳しくは担当役所の介護保険課に問い合わせをしてください。

当院では、上記の福祉サービス申請時の診断書を作成いたします。
詳しくは窓口まで問い合わせをしてください。

薬剤情報

睡眠薬
睡眠薬と一言に言っても、その効果と作用時間にはさまざまな種類があります。よく使用されるものとして、入眠困難に用いられる短時間作用型の睡眠薬であるゾルピデムやブロチゾラム、中時間作用型のフルニトラゼパム、長時間作用型のクアゼパムなどがあり、睡眠の状態に合わせて処方します。ただし、睡眠薬は副作用としてふらつきや翌日の持ちこしがある上、少ないながらも依存性や耐性があるため、その用法と要領については専門家のアドバイスが必須です。また、アルコールとの併用は相互作用を起こすため禁忌となっています。
抗不安薬
不安をともなううつ病やパニック障害などに用います。睡眠薬と同様、効果と作用時間において様々な種類があります。代表的なものとして、超短時間作用型のリーゼ、短時間作用型のエチゾラム、中時間作用型のロラゼパム、長時間作用型のロフラゼプ酸エチルがあり、症状に応じて使い分けます。睡眠薬と同様、依存性と耐性の問題もあるため、乱用に注意が必要です。
抗うつ薬
うつ病の抑うつ気分や意欲低下などの症状に対して使用する薬です。かつては副作用が強いものが多かったのですが、現在はSSRIやSNRIと呼ばれる脳内のセロトニン・ノルアドレナリン系の神経に特異的に作用して効果を発現する薬が多く出ています。代表的なものとして、塩酸セルトラリン、デュロキセチン、フルボキサミン、ミルタザピンといった薬物があり、症状や副作用を見ながら量を調整します。抗うつ薬は、服用してすぐに効果の出るものではなく、飲み続けることによって症状が変化していくものですので、専門家のアドバイスをききながら根気よく治療していくことが重要です。
抗認知症薬
認知症は健忘や失見当識などの認知機能の低下を起こす疾患で、代表的なものにアルツハイマー型認知症があります。アルツハイマー型認知症は薬物治療により、症状の進行を遅らせることができるため、早期発見、早期治療が重要です。抗認知症薬には脳内に不足するアセチルコリンを増やし、神経間の伝達をスムーズにするアセチルコリンエステラーゼ阻害薬(ドネペジル)と、脳内の過剰なグルタミン酸から神経を守るNMDA受容体拮抗薬(メマリー)という二つの薬が代表的で、両者を併用することで高い効果を得ることができます。
気分安定薬
気分安定薬は、躁とうつの気分の波を生じる双極性障害と呼ばれる病気に対して用いる薬で、代表的なものとして、炭酸リチウム、バルプロ酸ナトリウム、カルバマゼピンといった薬があります。いずれも最適な量は人によって異なるため、血液検査などで血中濃度をはかりながら、用量の調整を行います。
抗精神病薬
幻覚や妄想などの軽減したり、衝動性をおさえたりする効果があります。統合失調症の薬として使うことが多いですが、認知症の周辺症状や躁うつ病に対しても効果を認めることがあります。種類としてはリスペリドン、ブロナンセリン、アリピプラゾール、クエチアピン、オランザピンといった様々なものがあり、病状に応じて使い分けます。